事業を始める際、利用できる創業融資制度としては、政府系金融機関の融資制度、地方自治体の融資制度の公的資金融資制度があります。
政府系金融機関の代表である「日本政策金融公庫」には、開業資金融資制度として、以下の制度が用意されています。
(1)新創業融資制度
(2)新規開業資金
(3)女性、若者/シニア起業家資金
とくに会社設立となると、自己資金と親、兄弟、知人などによる「顔の見えるネットワーク」からの出資により設立資金をカバーする例が多いと思いますが、それでも足りない場合は金融機関などから借り入れる必要があります。
その場合、担保や保証人を求められることが通例ですが、なかなか担保として提供できる資産や保証人を見つけることは容易ではありません。
こうした現状を踏まえ、上記の融資制度のうち、(1)の新創業融資制度は1,500万円を上限(運転資金の場合)として無担保・無保証人で融資する制度であり、これまで多数の開業者がこの制度を利用しています。
ただし、開業資金の10分の1以上の自己資金が必要という要件があり、もちろん日本政策金融公庫による審査がありますので、必ずお金が借りられるかというわけではありません。
公的資金には、「民間金融機関に比べ手続きも簡単」、「金利が固定で、民間金融機関より利率が有利であることが多い」などのメリットがあり、開業資金の調達には重宝すると思いますので、ぜひとも選択肢の一つとして考えるとよいでしょう。
ただし、公的融資とは言え、返済に困難をきたす事業計画では融資は認められません。
言うまでもないことですが、事業と返済の計画をしっかりと立てておく必要がありますので、ご留意ください。
当然のことながら、開業にあたっては起業しようと思った時から自己資金をしっかりと、コツコツと貯めるように心がけてください。